【戸惑う気持ちをスッキリ解消】不登校のややこしい原因を完全整理!

「不登校のややこしい原因を完全整理」のタイトルで、もぐら姿の地底人が「戸惑う気持ちをスッキリ解消!」とセリフを言っているアイキャッチ画像

【戸惑う気持ちをスッキリ解消】不登校のややこしい原因を完全整理!

うちの子はどうして不登校になってしまったのだろう?

不登校の原因について色々な記事を見たけど、いまいちピンと来ない。うちの子はどれに当てはまるのだろうか?

もしかして私の育て方が悪かったのだろうか…?

こうしたお悩みをもちながら、こちらの記事に辿り着かれたのではないかと想像します。

地底人

まずはっきり言いますが、お母さまの育て方が悪かったから不登校になった、ということは絶対にありませんご自身を責めたり決してなさらないでくださいね。

本記事は上記のお悩みにお答えします。

<本記事の内容>

・育て方が悪かった?大丈夫、そんなことはありません。

・なぜ不登校になるのか。不登校の分かりにくい原因を完全整理!

・原因を考える上での注意点

・原因を考えるメリット

 本記事を読むことで、以下のことができるようになります。

・不登校の分かりにくい原因について、「根本的な原因」、それに影響する様々な「要因」に分けて、起こる順番に理解できるようになる。

・原因や要因を踏まえて、自分の子供が不登校になった理由について理解を深めることができる。

・子どもが不登校になったことで子育てに自信を無くしがちなお母さまが、子育てへの前向きな気持ちを取り戻せる。

 不登校の原因を知り、これからのよりよき子育てや、お母さま自身の前向きな気持ちづくりにぜひ役立ててくださいね。

目次

育て方が悪かった?大丈夫、そんなことはありません

頭を抱えて悩む母親の後ろ姿

不登校の原因をインターネットで検索していると、必ず出てくるのが家庭環境の問題。親子の在り方や、家庭内の不和、家庭環境の急激な変化です。

こうした内容を見てしまうと、つい「私の育て方が悪かったから、この子は不登校になってしまったのだろうか…」と気持ちがしょげてしまうことがあるかもしれません。

でも、そんな気持ちを抱く必要は全くありません。

考えてみてください。

家庭環境に問題があったら、絶対不登校になっているでしょうか。なっていませんよね。現に私の友人や、これまで見てきた生徒の中にも、育児に無関心な親、過度に統制的な親、甘やかしがちな親など様々な親がいたり、両親の仲が悪かったり、離婚をしてしまったり、と家庭環境に問題を抱えているケースは多々ありましたが、学校に通い続け、その後就職して立派に社会人をやっている人がたくさんいます。

それに、そもそも「家庭環境に問題」と言いますが、問題がない家庭とは何なんでしょうか。人間誰しも、どこかしらいびつな部分があり、どこかしら間違っているものです。子育てにしたって、「正しい子育て」をしているようで、どの家庭もどこかズレているに決まっています。それでも、親も子も、そうした自分たちのいびつさやズレを必要に応じて修正しながら、あるいは放っておきながら、たくましく生きています。

地底人

だから、「不登校の原因は家庭環境だ」という意見をどこかで見聞きしたとしても、「ああ、私のせいだ…」なんて自分を責めたりしないでください。

少し安心していただけましたでしょうか。

安心いただけたところで、一つだけ、お伝えさせてください。

お母さまは、「自分の育て方が悪かったんだ」と思う必要はありません。自分を責める必要も全くありません。

しかし、

なんだ、私の育て方は何も悪くなかったのね、よかった!

で終わらせてもいけません。

この後に出てくる不登校の原因についての解説を読み進めると、自分の子どもについて、そしてお母さまご自身や子どもを取り巻く環境について、整理された考えをもつことができるようになると思います。

考えが整理された中で、もし「これからはこうしていこう」と前向きにご自身の行動を変化させる意欲が湧きましたら、ぜひ実践ください。

「自分が変われば子どもも変わる」

私が不登校支援を続ける中で、一番大切にしている考えです。不登校の子どもを何とかしようと躍起になっても、思うようになかなか行かない。悪戦苦闘の中で、ふと自分の考えや行動が変わった瞬間、子どもの行動も変化していく。

こういうことが本当に多いんです。

これは教員と生徒との関わりにも、親と子との関わりにも共通して言えます。

ですから、お母さまご自身を責めないで欲しい一方で、このままでいいとも思わないで欲しい。様々なきっかけで考えや行動をバージョンアップしていくことが不登校支援の鍵、そのように捉えていただけたらと思います。

なぜ不登校になるのか。不登校のややこしい原因を完全整理!

若い学者が難しい問題を明快に解いている姿

不登校の原因については、インターネット上に様々な記事があります。

よくあるのが以下の分類。

・学校生活上の影響

・無気力

・不安

・あそび/非行

・家庭環境の問題

しかしこのように分類しても、「不登校になった原因についてはっきり分かった!」とはなりにくいですよね。

たとえば無気力が原因だとして、では無気力になった原因は何だろうと当然疑問がわきます。すると学校生活で勉強がうまくいかなくて、無気力になったという場合も考えられるので、その場合、「無気力」のさらに原因が「学校生活上の影響」となります。これだと、上記の分類の一部が、他の原因になっていたりと、ややこしいです。

それに先ほども述べた通り、「学校生活上の影響」や「家庭環境の問題」があっても、不登校にならない子もたくさんいることを考えると、では不登校になる子の場合は何が違うのか、と新たな疑問も出てきてしまいます。

本記事では、こうした疑問を解消するために、「なぜ不登校になるのか」について、「根本的な原因」「原因にかけ合わされる要因」に分け、出来事が起こる順番に整理して解説します。

根本的な原因 ~その子自身が生まれ持った気質~

「生まれ持った気質」をイメージした「赤ん坊」が砂浜に座り遠くを見ている姿

根本的な原因は、その子自身の「気質」です。

気質というのは、人が生まれながらにしてもっている心や行動の傾向のことです。

気質という「根本的な原因」に、周囲の環境や経験という「要因」がかけ合わされて、不登校のきっかけとなる様々な不調という結果につながるのです。

このように考えると、例えば「学校生活上の影響」という「要因」があるのに、なぜ不登校になる場合とならない場合があるのかを説明できます。それは、気質が違うからです。

気質に何らかの弱みがあり、そこに「学校生活上の影響」という要因が加わることで、不登校になってしまう。一方、気質に強みがあれば、「学校生活上の影響」があっても、不登校にならない。このように整理して考えることができます。

「気質」については以下の記事で詳しく解説しています。

この根本的な原因である「気質」に、まずはじめにかけ合わされる要因は、その子自身がもつ特殊な性質です。

次項で詳しく解説いたします。

第一の要因 ~その子自身がもつ特殊な性質~

「特殊な性質をもった子ども」をイメージした、幼児が顔を覆って悲しそうにしている姿

根本的な原因である「気質」がその子自身が生まれながらにもっている心や行動の傾向であるのに対して、この第一の要因は、おおむねその子の身体や脳にまつわる特殊な性質を指します。

不登校につながりやすい要因は以下の5つです。

1.アレルギーや低血圧など不便な疾患

2.発表や運動の素質的な苦手さ

3.発達障害

4.ギフテッド

5.その子の運命の傾向(個人個人がなぜか繰り返し出会いやすい結果のパターン)

これらについて詳しくは以下の記事にまとめてあります。

さてここまで、根本的な原因である「気質」、そして第一の要因である「特殊な性質」についてお話しました。

ここまで整理できましたでしょうか。

まず生まれもった「気質」がはじめにあり、その「気質」に、その子の身体や脳の「特殊な性質」という要因がかけ合わされて第一段階のその子の状態が作り出されます。

ただ「気質」も「特殊な性質」もその子の内側にあるものですね。

その子が生きていくときには、その子の「外側」、つまり「その子を取り巻く環境」が第二段階として影響を与えてきます。

次項で、第二の要因である「その子を取り巻く環境」について解説します。

第二の要因 ~その子を取り巻く環境~

「家庭環境」をイメージした、両親と子供が手をつなぎ夕日を眺めている後ろ姿
「学校環境」をイメージした、学校の教室の様子

人を取り巻く環境には無数の種類がありますが、ここでは不登校に関わることが多い環境は以下の5つです。

1.家庭環境

2.スマホやゲームによる生活リズムの乱れ

3.入学・進級時の環境の変化

4.学校での人間関係

5.学校での学習

※「家庭環境」がありますが、何度も言いますが、お母さまの育て方が悪かったから不登校になった、ということはありません

これらについて詳しくは以下の記事にまとめてあります。

ここまで、不登校になってしまう根本的な原因である「気質」、第一の要因である「その子自身がもつ特殊な性質」、第二の要因である「その子を取り巻く環境」について話を進めてきました。

次項では、この原因と要因がかけ合わされた結果、どのような状態になり、不登校に至るのかを見ていきたいと思います。

原因と要因がかけ合わさった結果

中学生が一人で顔を覆い悲しんでいる様子

これまで述べてきたように、根本的な原因であるその子の「気質」と、様々な要因がかけ合わされた結果、心身や行動に様々な変化が出てきます。

代表的な変化の状態タイプ(不登校になる症状)は以下の5つです。

1.不安型

2.無気力型

3.身体の不調型

4.遊び・非行型

5.意図的な登校拒否型

これらについて詳しくは以下の記事にまとめてあります。

上記の5つの心身や行動の変化を経て、不登校に至ります。

・不登校の根本的な「原因」である「気質」

・その気質に影響を与える「その子自身のもつ特殊な性質」や「その子を取り巻く環境」といった「要因」

・「原因」と「要因」のかけ合わせの結果、起こる心身や行動の変化

それぞれの違いについて理解いただけたでしょうか。

最後に、不登校の原因を考える上での注意点と、原因を考えることのメリットをお伝えして本記事を終わりたいと思います。

もう少しお付き合いくださいませ。

原因を考える上での注意点

賢そうな学者が注意点を説明しようと人差し指を上げてこちらを見ている様子

本記事では、不登校になった原因について原因と要因、その結果に分けて整理してまいりました。

お子さんの生まれつきの気質について何となくイメージは持てましたか。

お子さんに何か特殊な性質はありましたか。これまでを振り返って、お子さんの運命の傾向(繰り返し起こるパターン)は見つかりましたか。

家庭環境や学校生活で何か気になる点は見つかりましたか。

もし何かしらお母さまのお考えやお気持ちが整理できたなら幸いです。

しかし原因を考えていくときに必ず心にとめておいていただきたいことがあります。

それは原因や要因を考えたら、必ず最後に「かも」をつけることです

うちの子は、調和を乱してでも自己主張する気質があるな。
運動の苦手さをもってるな。
家庭では少し甘やかしがあったかな。
学校では自己主張が過ぎて嫌がられて、運動が苦手で笑われて、そのストレスで不登校になったんだな

このようにご自身で整理するのはすばらしいことです。ただ、最後を「そのストレスで不登校になったのかも」と「かも」をつけて欲しいのです。

なぜかと言えば、その原因分析が本当に正しいかどうかはすぐには分からないからです。

一度原因分析をしたら、それを絶対に正しいと決めつけずに、「こうかも」と思いながら日々お子さんとの関わり方を工夫し、その中で得た経験をもとに、「やっぱりこうかも」と考えを更新していく、この作業がとても大切です。

実は原因を見事に言い当てたから不登校が完璧に解決した、ということはありません。

むしろ悪戦苦闘しながら、考えながら、色々ためして、成果を喜んだり、うまくいかず落ち込んだり、そういうことを繰り返すうちに、あるときふと、自分の心にひらめく考えや思いが、事態を変えていくということが多いのです。

原因を考えるということは、そういうひらめきに至るための階段とイメージいただくと分かりやすいかと思います。

ぜひこの点をお心におとどめくださいませ。

原因を考えるメリット

「メリット」をイメージした、何もない線路の先に光が差し掛かっている風景

不登校の原因を考えるメリットは主に2点あります。

1.「不登校になってしまった」という表面上の問題にとらわれずに対応できるようになる

 子どもが不登校になると戸惑いますよね。自分を責めたり、これからどうなるんだろうと不安になります。

 色々調べて悪い情報ばかりが目にとまって、不安や恐怖がどんどん大きくなる。こういうことも多いと思います。

 しかし「不登校になった」というショックにとらわれ続けてもいい方向には進みません。

 本記事で、不登校の原因や要因を読んで整理いただけたと思いますが、「不登校になった」という出来事は、一番最後に起こることです。その前には、お子さんの気質や様々な要因が関係しています。

 その気質や要因にしっかりと焦点を合わせることで、落ち着いて今後の対応を検討していくことができるようになります。

 ショックのあまり、「私の育て方がぜんぶ悪いんだ…」と思ってしまうと、子育ての仕方をびくびくしながら変えていくことしかできませんし、それが適切な対応になるかは疑問です。

 一方で、原因や要因を自分なりに整理できていれば、

不登校になった根本の原因は、うちの子の気質【だらしないタイプ】【ストレスに弱いタイプ】【変化を嫌うタイプ】かも

アレルギーによるかゆみは、ストレスを与える要因になっているかも

家庭ではアレルギーがかわいそうで大目に見てあげることが多かったけど、【だらしないタイプ】の行動を助長する部分もあったかも

学校では入学してからの環境の変化で、強いストレスがかかったかも

と「子どもの部分」「家庭の部分」「学校の部分」にきちんと分けて考えることができます。

 このようにできれば、

・家庭では今後、ストレスの弱さや変化の苦手さ、アレルギーのつらさは気にかけてあげつつ、だらしなさに対してはしつけの要素を強めていこう

・学校には変化が苦手なこと、ストレスに弱いことを伝えて、少しずつ慣れていけるよう支援をお願いしよう

と、「誰が」「どの対応をするか」を切り分けて進めていけるのです。

これが第一のメリットです。

2.お子さんやお母さま自身を見つめなおし、理解を深めるのに役立つ

不登校の原因を考える作業は、その子の気質や性質、家庭のあり方について振り返る作業でもあります。

考えながら、行動を練り直し、子どもとの関わり方を工夫していくと、

「ああ、うちの子にはこういう面もあったわね」

「わたし、ひょっとしたらこういう言葉でうちの子を追い詰めてたかも」

など、様々な気付きを得ることができます。

先ほども述べましたが、不登校の苦しい状態がふっと解消していくのは、周囲の大人に今までなかった考えや思いがひらめいた瞬間であることが多いです。

「ああ、そうか、この子の今の苦しんでる姿は、自分が乗り越えて来なかった過去なんだ」

「あ、そっか、別に今、不登校でもいいじゃん。なんで無理やり行かそうとしてたんだろ」

「なんか、こんなに苦労して支援してやってんのに、とか思ってたけど、その考え方が間違ってたんだな」

一例を挙げると、こんなことがふとひらめいた瞬間に、事態が好転していくことがかなりあります。

ただこのようなひらめきは一足飛びに手に入るものではなく、いつ終わるとも分からないお子さんとの長い格闘を通して、ある時に不意に訪れるものです。

そのひらめきの訪れの機会を見失わないためにも、整理された原因や要因についての知識をもち、日々、考えを更新していくことが大切になります。

これが第二のメリット、そして不登校の解決の大きな鍵でもあります。

まとめ

本記事では、どうして不登校になるのか、について、

・根本の原因であるその子の生まれつきの「気質」

・第一の要因である「その子自身がもつ特殊な性質」

・第二の要因である「その子を取り巻く環境」

に整理し、その結果として、「心身や行動の変化」が起き、不登校に至る、という流れを順を追って説明してまいりました。

そして、不登校の原因を考える上での注意点とメリットを付記いたしました。

お子さんの気質や、これまで取り巻いてきた環境について振り返るきっかけになりましたでしょうか。

「自分が悪いのでは」と思う必要はありませんでしたよね。

うちの子にはこういう気質がある、

これまでこういう要因があった、

その中で家庭の対応のこの部分に関しては要因になったかもしれない、

と、「全部自分のせい」「全部学校のせい」など考えを投げてしまうのではなく、子供の気質、様々な要因と切り分けて考えることで、

・「子育て」として子供に取り組む部分

・「家庭のあり方」として自分自身が見つめなおす部分

・「要因の解消を目指して」学校に相談していく部分

と、一つ一つ整理して対応していく視点をもてたのではないかと思います。

お母さまの苦しいお気持ちが少しでも楽になり、お考えをくっきりと整理するきっかけになっていればいいなと念じます。

本サイトでは、不登校の支援について、お母さまのお役に立てるような記事をアップしてまいります。

よろしければ、他の記事もご覧くださいませ。

地底人

それではまたお会いいたしましょう。
お母さま、くれぐれもお体お心、大切になさってくださいね!

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