【いつ何をすべきか丸わかり】不登校の回復段階をスッキリ整理!

「不登校の回復段階をスッキリ整理」のタイトルで、もぐら姿の地底人が「いつ何をすべきか丸わかり!」とセリフを言っているアイキャッチ画像

不登校の回復段階が知りたい。
うちの子が今どの段階にあるのか知りたい。
それぞれの回復段階のサインはあるのかしら。
回復段階ごとにどんなことに注意すればいいのかな。

不登校を解決していくために、この「回復段階」の知識は必要不可欠です。

なぜなら回復段階ごとに親御さんがとるべき対応がかなり異なるからです。

不登校の回復段階についての知識がないまま対応をしていくと、子どもを追い詰めてしまったり、逆に、本当は手助けが必要な時に見守るだけになってしまったりすることがあります。

本記事は、できるだけ分かりやすく、上記の疑問にお答えします。

<本記事の内容>

・不登校の回復段階

・回復段階ごとのサイン

・各回復段階で注意すること

 本記事を読むことで、以下のことができるようになります。

・本記事の内容を理解することで、お子さんが今どの段階にあるのか、どのように接していけばよいのか、見通しをもって関わっていくことができるようになります。

・その結果、お子さんの現在の状態をよりスムーズに改善していくことが望めます。

地底人

本記事で得た知識をお子さんの状態に当てはめて、よりよい子育てに自信をもって進んでいってくださいね

 

目次

不登校の回復段階

「回復段階」をイメージした、階段の画像

インターネットで不登校の回復段階について検索すると、回復段階の捉え方は記事によって様々です。

代表的な捉え方に以下のようなものがあります。

・4段階で捉える説

 ※ただし4段階といっても、

   前駆期/進行期/混乱期/回復期と

           分類したり、

   初期/本格期/安定期/始動期と

           分類したり、

   名称やその内容も少しずつ異なります。

       とても詳しい分類でとても参考になりますが、7段階もあると覚えにくく、

       お母様に実用的に使っていただく知識としては細かすぎます。

色々な記事を見ていると、いったい何を参考にすればいいのか、分からなくなってきますよね。

どの説も間違いではありません。お子さんの状態をどう捉えるかで切り口が異なるだけです。

しかし色々な名称があるために、知識をはっきりと整理して頭に入れておくことが、ちょっと難しい気もします。(私自身、様々な記事を読んでいて混乱してしまいました…)

そこで本記事では、これらの説を徹底的に分析し、「お母さまが具体的にどう対応すべきか」の違いに的を絞って、できるだけスッキリと回復段階を整理してみました

以下、4つの段階に分けて解説していきます。

※なお各段階の名称は、その段階の内容が一目で分かることを目指して名付けました。

「逆に混乱するわ」という意見もあるかと思いますが、本記事で始めて回復段階に触れられるお母さまの頭にスッと各段階の特徴が入ればと願っています。

①不登校移行期

身体の不調、無気力、不安などの情緒的混乱、非行といった日常生活の支障が起こり、学校を休みがちになっていく時期です。

②親子葛藤期

欠席が続き、いわゆる不登校状態に突入した時期です。

この不登校突入の当初は、登校させたい親と、無理強いされると余計に不調が強まる子どもが葛藤状態を起こしている時期であるため、このように名付けてみました。

③安定期

親子ともに不登校であることを受け入れられるようになり、親子の葛藤が減り、不登校という状態で一応の安定を保てるようになる時期です。

④回復期

子どもの心が回復に向かい、行動への意欲が湧いてくる時期です。

まずこの4段階を頭に刻み込んでください。

覚えやすいようにさらにざっくり言うと、

①不登校移行期は、休みがちになる時期

②親子葛藤期は、不登校になったばかりで親子で強く苦しんでいる時期

③安定期は、不登校が当たり前になっている時期

④回復期は、子どもが行動したいと思うようになる時期

です。

この4つの段階は、すべてが順調にいった場合のモデルです。

心の状態が整えば次の時期に進むことができますが、うまく乗り越えられないと、ひとつの時期が長引いたり、以前の時期へと後退することがあります。

段階の前後で行き来を繰り返しながら、ゆっくりと進んでいくものだとイメージください。

4段階については何となく分かったけど、うちの子は今、どの段階にいるんだろう?

各段階でどんな風に対応していけはいいのかしら?

これが一番気になりますよね。

次項では回復段階ごとに見られやすい子どもからのサインと、具体的にどのように対応していくべきかについての注意点について解説します。

回復段階ごとのサインと注意点

「サイン」をイメージして、学者風の男性が虫眼鏡で何かをじっくり観察している画像

①不登校移行期のサインと注意点

<サイン>

以下のような様子が現れて学校を休みがちになります。

・気分の落ち込みが激しい。

・不安な様子でいる。

・無気力な様子でいる。

・朝起きるのを極端に拒否する。

・腹痛や頭痛といった体調不良を訴える。

・遊びや非行に走る。

<注意点>

この記事を読んでいるお母さまのお子さんは、おそらくすでにこの時期を通過しているので、今更注意点を知る必要はないとお考えかもしれません。

しかしお子さんが登校復帰できるようになった後に、場合によってはこの「不登校移行期」に逆戻りするケースがあります。

そうなったときのために、ぜひご一読ください。

まず第一に、不登校移行期は親子葛藤期と違い、親子の会話がまだ可能な時期ですので、お子さんとの何気ない会話の機会をもちつつ、お子さんの心身の不調や苦しい気持ちに寄り添う姿勢を示し続けることが大切です。

苦しんでいる理由についてお子さん自身でも分からないケースも多いですが、「いじめ」や「学習面での困難」など、明確な理由が存在する場合は、お子さんからその苦しさを打ち明けてくるかもしれません。

この場合は、学校に相談して苦しみの要因となっている事態を解消できると、登校を続けられるようになることもあります。

一方で、明確な理由がお子さんから聞き出せない場合も、安定期や回復期への移行をより円滑にしやすくなります。

第二に関係機関に早めに相談する流れを作っておくことをおすすめします。

関係機関としてはまず学校です。

お子さんの状況を伝え相談できる形を作っておくことで、必要に応じてスクールカウンセラーにつなげてもらったり、保健室登校や別室登校などの措置を検討してもらったりすることができます。

学校側の対応によっては不信感をもってしまうケースもあるとは思います。

私も教員でしたのでよく分かりますが、本当に色々な先生がいるので不信感を抱いてしまう場合もありますよね…

しかし卒業後の進路選択等を含めて学校側に協力を依頼せざるを得ない事柄も数多くありますので、表面的な付き合いでもいいので、学校とのパイプは維持しておくほうが、後々プラスに働くことが多いです。

次に医療機関です。心身の不調が強い場合には服薬などの措置を受けることができますし、その子の状態像について医療的な観点から様々なアドバイスをもらうことができます。

不登校になって医療機関に相談して初めて、わが子に発達障害の特性があることが分かった、というケースもあります。

発達に偏りがある場合は、通常の不登校対応だけでなく、発達特性に応じた支援も別に必要になってきますので、このような情報をできるだけ多角的に入手するためにも、医療機関とつながっておくことをおすすめします。

②親子葛藤期のサインと注意点

<サイン>

学校にほどんど、あるいは全く行かないようになってから、お子さんに以下のような様子が見られている間は、親子葛藤期にあると言えます。

・親に対して反抗的になり、時に暴力を振るったり、無理難題を突き付けたりする。

・昼夜逆転生活になったり自室に引きこもったりする。

・家族との関わりを避けようとする。

・罪悪感や不安感に苦しむ様子でいる。

<注意点>

この時期の子どもは親御さんに対して抵抗感や拒否感が強いです。

そして親御さん自身のお心の中にも、焦りや不安が渦巻いています。

そこでまず第一に、この親子葛藤期のお母さまは、感情面であまりお子さんに巻き込まれないように、少し距離をとるように意識してください

リフレッシュの機会をもつなど、気持ちを整えたり別のことに意識を向けるのも手です。

何とかお子さんから話を聞き出そうとしたり説得しようとしたりしても、ほとんどうまくいかず、焦りや不安がさらに強まって、つい感情的に当たってしまう、ということも多々ありますので、そうならないよう、お母さまご自身が余裕をもてる状態を作っていくことをおすすめします。

そして余裕をもてましたら、第二に可能な範囲で受容的な関わりを意識してください

この時期、お子さんからの反発的な言動にどうしても感情的になってしまうこともあると思います。それは誰であってもやむを得ないことですので、あまりお気になさらないでくださいね。

ただ2,3回に1度でも受け入れる姿勢でいよう、と意識しておくだけで、お子さんの受け取り方はだいぶ違います。

自分のことを分かろうとしてくれてるのかな

そういう思いが、お子さんの抵抗感や拒否感、不安感などで乱れた心に、少しずつしみ込んでいくことで、次の安定期へ移行しやすくなります。

第三に登校刺激はひかえることをおすすめします。

この「親子葛藤期」というのは、子どもの内面的な願いから考えると、「早く次の安定期にいってエネルギーをためたい」という訴えの時期です。

「エネルギーが0だからためたい」という願いに対して、登校刺激は「エネルギーを使ってこい」と言っているようなものですから、当然、子どもは全力で抵抗を続けます。抵抗のエネルギーすらない子供の場合は無気力状態に陥ります。

もっと激しいケースでは、神経症や摂食障害になってしまったり、家庭内暴力などの問題を引き起こしたりすることもありますので、注意が必要です。

③安定期のサインと注意点

<サイン>

安定期は前半と後半で、見られるサインが違っていきます

まず親子葛藤期から安定期に移った前半に見られやすいサインは以下の通りです。

<安定期の前半に見られやすいサイン>

・一日中寝ている。

・食事をしない。

・お風呂に入らない。

イメージとしては、不登校に至る過程でまったく無くなってしまったエネルギーを、じっとしていることで充電している様子です。

親に対して強い抵抗は示さなくなり、代わりに何にもしないような様子が見られ始めたら、親子葛藤期から安定期の前半に入ったと言えます。

充電が進むと、安定期の後半に入り、サインが変わっていきます。

<安定期の後半に見られやすいサイン>

・ネットやテレビゲームに没頭する。

・好きなことに熱中する。

・甘えてきたり、わがままを言ってきたりする。

・家族との会話を嫌がらなくなる。

・家族のいる居間で過ごすことができるようになる。

イメージとしては、好きなことをしたり甘えたりして、傷ついた心をじっくり修復している様子です。

何もしない状態から、家の中で好きなことに活動的になってきたら、安定期の前半から後半に移ったと言えます。

<注意点>

これまで述べてきた通り、安定期はその前半では、じっとしてエネルギーを充電して、後半になると、好きなことをして心を修復する段階です。

エネルギーを充電する前半では、たくさん休んでいいという姿勢で見守ってあげてください

ただゴロゴロしているだけだと、親としてはとても不安になるものですが、無くなってしまったエネルギーをじっくりじっくり補給しているのだとイメージして、そっとしてあげてください。

エネルギーが十分にたまると、じっとしていることは逆に苦痛になり、自然と活動的な方向へ移行していきます。

安定期の後半へと移行していくということですね。

さて、好きなことをして心を修復する後半では、お子さんが好きなことにぜひ関心を向けてあげてください

親子葛藤期や安定期の前半に比べて、親子の会話はしやくすくなっているはずですから、お子さんの熱中していることについて質問したり、自分もやってみたりするのも手です。

自分がしたいと思ったことを実行して、それを誰かに肯定してもらえると、人は自分の行動に自信を抱けます

今は「好きなこと」の行動ですが、「行動への自信」は、いずれ「やらなければならないこと」の行動への意欲につながっていくのです。

お子さんの行動への自信を、じわじわと深めていってあげてください。

その他、この時期の注意点を以下に2点列記します。

・安定期は、お子さん自身が「したい」行動を肯定する時期ですので、親が「させたい」行動を促すことはまだひかえることをおすすめします。

・この安定期は、親子葛藤期に比べて、親子ともに心理的に安定する時期なので、それゆえ長期化しやすいというリスクもあります。

 特にお子さんに、「だらしないタイプ」や「変化を嫌うタイプ」といった気質がある場合には、居心地がよく自由に好きなことができる安定期の後半のままで居続けようとするケースがあります。

 行動を肯定し続けても、次の段階への変化がほとんど見られないときには、このケースに陥っているかもしれないと考えましょう。

   このケースでは、家族以外の第三者の関わりを取り入れていくことが有効です。

学校や医療機関、その他、不登校支援の専門機関に相談してみることをおすすめします。

この安定期で、心の傷が修復され、「行動への自信」が深まっていくと、次の回復期へと移行していきます。

④回復期のサインと注意点

<サイン>

安定期の後半から、回復期に移行すると見られやすくなるサインは以下の通りです。

・ひまを持て余すようになる。

・周囲の人との会話が増えてくる。特に家族とは問題なく会話できるようになる。

 ※もともと会話が少ない子どもの場合は、会話への抵抗感が減った、くらいの変化。

・学校や進路を気にした発言をする。

・外出の機会が増える。

 ※もともと外出が嫌いな子どもの場合は、外出への抵抗感が薄くなった、くらいの変化。

・自主的に勉強を始める。

イメージとしては、心の傷が十分に回復し、外への活動に意欲や行動が伸びていくという様子です。

この回復期の前半は、外に意識を向けはしますがまだ実際に行動することには躊躇します。

回復期の後半になると、「~したい」と自分の意思を示したり、外とつながるために実際に行動したりできるようになります。

この回復期の後半の状態までうまくこぎつけると、保健室登校や特定の授業への参加から少しずつ慣らしながら、登校復帰することができるようになっていきます。

<注意点>

この回復期は、登校復帰に向けて最も重要な時期です。

回復期によく見られるサインを今一度、振り返っておきましょう。

・ひまを持て余すようになる。

・周囲の人との会話が増えてくる。特に家族とは問題なく会話できるようになる。

 ※もともと会話が少ない子どもの場合は、会話への抵抗感が減った、くらいの変化。

・学校や進路を気にした発言をする。

・外出の機会が増える。

 ※もともと外出が嫌いな子どもの場合は、外出への抵抗感が薄くなった、くらいの変化。

・自主的に勉強を始める。

これらの様子が見られるようになったら、回復期に入ったと考えてください。

この回復期の重要なポイントは、お子さんに徐々に「ストレスをかけていく」ということです。

不登校移行期では受容的な会話を、

親子葛藤期では受容的な姿勢を、

安定期では肯定的な反応を、

それぞれ意識しましょうとお伝えしてきました。

不登校移行期~安定期までは原則として「受容的な関わり」がメインです。

それに対して、回復期では、お母さま側からの「働きかけ」がキーポイントになっていきます。

お子さんが不登校になってしまったとき、そこには処理が難しい強いストレスがかかっていたはずです。

そしてそのストレスによって傷ついた心を、不登校状態になることによって、じっくりと修復し、行動への自信を高め、外への意識が芽生える安定期までやってきました。

しかし外に向けて行動を始めると、必ずまたストレスがかかります。この必ず出会わなければならないストレスと向き合う力を高めていく必要があるのです。

回復期をスムーズにくぐりぬけていくために大切なことは、お子さんの体力や精神力の限界を見極めながら、徐々に負荷をかけていき、一歩ずつストレスへの対処能力を高めていくことです。

具体的には次のように進めていきます。

ひまを持て余すようになったり、学校や進路を気にした発言が出てきたりしたら、進路に関する情報を少しだけ聞かせてあげる。

もう少し関心を示したらパンフレットを見せる。

外出への意欲が出てきたら、学校見学に行ってみないか提案してみる。

進路選択について担任に相談してみないか提案してみる。

このように、少しずつ少しずつ、情報提供から行動の提案へと負荷を強めていきます。

もちろん、この過程で拒否感が出てきたらそれ以上は踏み込みません。

また前のステップに戻って、あとは本人からその先の意欲が出てくるのを待ちます。

安定期には、お子さんがしたい行動を肯定するだけでしたが、回復期では、お子さんが興味が出てきた行動の情報を提供したり、新しい行動を提案したりと、お母さまの「働きかけ」が加わります

しかし飽くまで「選択する」のはお子さん本人となるように気を配ってください。

お母さまがするのはどこまでも、情報提供と提案だけです。

お子さんが進路に向けて、あるいは学校復帰に向けて、自分で何かしらの行動を選択したら、その行動が成功するように、可能な範囲で学校側に協力を要請しましょう。

自分が選択した行動が成功したら、「行動への自信」がさらに深まっていきます。

しかし何が何でも成功させようとは思わないようにしましょう。

成功に向けてできるだけ善処して、それでもうまくいかなかったら、それはそれでいいのです。

失敗したら失敗したで、帰ってきたらそのままその気持ちを受け止めてあげよう。

そう思ってあげてください。

そうすれば、行動が成功したら「行動への自信」が深まるし、行動がうまくいかなかったとしても、「うまくいかなくても大丈夫なんだ」という「失敗への耐性」が高くなります

どちらも必要な力です。

このようにして、情報提供や提案を通して、お子さんの行動を引き出し、行動が成功したり失敗したりする経験をともに経過しながら、ストレスへの対処能力を徐々に高めていくことで、学校復帰と、それ以降の学校生活の安定へとつながっていくのです。

他に回復期の注意点を3点列記します。

①子どもの変化や行動に対して、過剰に反応しないようにしましょう。

 回復期に入ると、子どもの目まぐるしい変化に対して、つい褒めたり喜んだりしてしまいがちです。

    しかし回復期とは言え、不登校状態にあるお子さんの心は非常に敏感です。

 過剰に反応してしまうと、それがプレッシャーになり、お子さんの行動を妨げてしまうことがあります。

 このまま不登校が解消しても、不登校のままでも、行動が成功しても失敗しても、何でもいいのだ、くらいの大きな気持ちで見守ってあげると、お子さんは伸び伸びと行動しやすくなります。

②この回復期は、お母さま側からアドバイスを伝えるのも有効です。

 ただし必要なときに適宜アドバイスをする程度にとどめ、お子さんの自立を促していきましょう。

③外に向けて行動ができるようになると、お子さんは相当に疲れます。

 一時的に安定期の前半のような休眠状態になることもありますが、そのときはそっと見守り、また行動への意欲が出てきたら応援する、という長い目で支えていきましょう。

4つの段階のサインと注意点について、何となくイメージできましたでしょうか。

サインについてざっくりと整理すると、

①不登校移行期のサインは、心身に不調が起きて学校を休みがちになること。

②親子葛藤期のサインは、親に対して抵抗や拒否の行動が目立つ様子。

③安定期の

  前半のサインは、じっとしてエネルギーをためている様子。

  後半のサインは、好きなことをして心を修復している様子。

④回復期のサインは、外への意識が強まり次第に外に向けて行動ができるようになる様子。

です。

各段階の流れやサインを、ざっくりとしたイメージでいいので、頭に刻み込んでください。

これらの段階をすぐに頭から呼び出せるようにしておくと、お子さんとの関わりの中で、

あ、もしかすると安定期の後半に入ってきたかも

これは、回復期に入ったのかもな

など、お子さんの様子を、漠然とではなく、知識に裏付けられたはっきりした考えとして、捉えることができるようになります。

そしてそのように捉えることで、「この関わりで本当に合っているのだろうか…」とびくびくしながらではなく、見通しと自信をもってお子さんの子育てに当たっていけるようになるのです。

各回復段階の注意点については、長いのですべて覚えておく必要はありません。

必要に応じて、本記事の注意点の部分を読みながら、対応方法を検討していけばいいかと思います。

まとめ

本記事では、不登校の回復段階を、

①不登校移行期

②親子葛藤期

③安定期

④回復期

に分けて、それぞれの特徴と、それぞれの段階でお子さんに見られるサインについて解説してきました。

そしてそれぞれの段階での注意点についてまとめました。

回復段階のイメージがかなりくっきりと描けたのではないかと思います。

色々と注意点を書いてきましたが、一番大切なことは、「何度だって繰り返せばいい」と堂々としていることです。

「せっかく不登校から立ち直ったのに、もう二度とあんなことになりたくない」と焦れば焦るほど事態は悪化しやすいものです。

不登校の子もそうでない子も、前に進んだり後ろに下がったり、気持ちの上下を繰り返しながら成長していきます。

ですから、お子さんが落ち込んだ姿を見たとしても、不安にならないでくださいね。

特に回復期には、前の段階に逆戻りを繰り返すことがよくあります。

地底人

行きつ戻りつすればするほど、「行動への自信」「失敗への耐性」もレベルアップして生きる力が増していくんだと、力強くお見守りくださいね。

本サイトでは、不登校の支援について、お母さまのお役に立てるような記事をアップしてまいります。

よろしければ、他の記事もご覧くださいませ。

それではまたお会いいたしましょう。

お母さま、ご自身のリフレッシュも十分に取られながら、子育てに当たってくださいね。

お母様の日々の奮闘を、心から応援しております。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次