※本記事は、以下の記事のサブ記事となります。
不登校の原因は大変ややこしく、全体像を理解するには、かなりの分量の記事となるため、いくつかのサブ記事に分けて解説を加えています。
その点、ご了承の上、お読みくださいませ。
では早速、本題に入っていきましょう。
不登校の根本的な原因は、その子自身の「気質」です。
気質というのは、人が生まれながらにしてもっている心や行動の傾向のことです。
それでは私たちが生まれつきもっている気質にはどんな種類があるのでしょうか。
気質の分類は研究者によって様々ありますが、子育てという観点ではおおまかに次の5点を押さえておけばよいかと思います。
お子さんが赤ちゃんだったころを思い起こして、ぜひお子さんに当てはめて気質を考えてみてください。
<気質の種類>
①人と関わるのが好きなタイプか、一人が好きなタイプか(社交性)
②集団の中にいて調和を保とうとするタイプか、調和を乱してでも自己主張するタイプか(協調性)
③真面目なタイプか、だらしないタイプか(誠実性)
④ストレスに弱いタイプか、ストレスに強いタイプか(ストレス耐性)
⑤新しいものごとに興味をもつタイプか、変化を嫌うタイプか(開放性)
お子さんはいかがでしたか。
ちなみに私は、①一人が好きなタイプで、②調和を乱してでも自己主張するタイプで、③だらしないタイプで、④ストレスに弱いタイプで、⑤変化を嫌うタイプ、の赤ちゃんだったと母に聞きました。
母は相当苦労したでしょうね…
さて、この気質の種類の中で、お母さまに一番注目してもらいたいのが、④ストレス耐性です。
この④ストレス耐性と、他の気質の組み合わせで、その子の幼いころの行動傾向をざっくりと振り返ることができます。
例えば、
【ケースA】
④ストレスに弱いタイプで、①人と関わるのが好きなタイプだけど、②調和を乱してでも自己主張するタイプだと、人とたくさん関わりはしてもうまくいかないケースが続いて次第に関わるのを嫌がるようになることがあるかもしれません。
【ケースB】
④ストレスに強いタイプで、②集団の中にいて調和を保とうとするタイプで、③真面目なタイプだと、幼いころからあまりわがままを言わず、おりこうさんとして育ってきたということがあるかもしれません。
上記の2つのケースだと、ケースAの方が不登校になりやすく見えるでしょうか。実は、両方とも不登校になり得ます。
ケースAだと、自分に構ってくれる家族やごく少数の人とだけ関わることで社会経験が伸びず高学年になってクラスにいづらくなり、もともとのストレスの弱さから不登校になることがあり得ます。
ケースBだと、ストレスに強いものだから我慢に我慢を重ねておりこうと褒められてきた自分を維持しようとして、高学年や中学生になり、学習その他の活動で無理がたたって息切れをして不登校になることがあり得ます。
ストレスに弱いタイプの方が、やはり不登校になるリスクは高いですが、ストレスに強いタイプの場合も、頑張りすぎによる息切れで不登校になる場合があります。
お子さんのストレス耐性はどちらでしょうか。
赤ちゃんのころを振り返って、ぜひお子さんのストレス耐性を把握してみてくださいね。
「気質」についてご理解いただけましたか?
何となくで構いません。
お子さんの気質を、頭に思い描いた上で、元の記事をさらに読み進め、不登校の原因を解き明かしていってください。